掲載日: 2012年2月25日 1:01
Arizona州、Williams ここはグランドキャニオンへの玄関街。
Untitiled, AZ, 2000
公園の遊具もヒトケがないと別物に見えてくる。 色合い、曲線と直線、ステンレス板の輝き、このときは雲の模様も加わって。 黄色と青。人工と自然。賑わいと閑散。
自動車も遊具も自然創造物もその筋の設計者がいる訳で、物体を見てそんな制作者の意図を切り取っていくのが私の仕事であります。
つづく
古家 万
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掲載日: 2012年2月18日 0:33
前回は漢字の文字構成を絵画構成のヒント、応用する考え方を書きました。感覚として漢字はもとは絵文字から派生した文字という経緯を考えればむしろ自然な流れと考えます。
歴史上、漢字という字体を崩して当時の日本人が開発していったのがひらがなです。漢字に比べれば実にふにゃふにゃでぐるぐるな曲線の字体が特徴です。これは今一度意識して書いてみると字体のバランス感覚が漢字に比べ異常に難しいことがわかります。また毛筆だと簡素な構成だけに更に線自体の強弱感と空間感覚が問われることにもなります。筆自体も基本的に歴史上そもそもこのような字体を書く為に発展してきた訳ではないはず。…つまりこの字体に慣れ親しむということはどういうことなのでしょうか。過去の絵師がどのくらいの教養があったのかは知る由もありませんが筆の扱いと構図の空間認識に関しては相当なものとみるのが自然な考え方でしょう。例えるなら円山応挙の藤花図、長沢芦雪の虎図襖の中にそれらが見て取れます。 その後近代に入り毛筆からペン、ペンからタイプと日常で日本語を書く環境は変わってきたことは認識しておくべきでしょう。
庶民ベースでこの流れを汲むと” へのへのもへじ(へへのもへじ) ”、" へまむし入道 " 等はある意味オリジナルな日本の絵の姿であるのかもしれません。
he-no-he-no-mo-he-ji, graffiti by hiragana
古家 万
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掲載日: 2012年2月10日 1:02
前回は画面中心に配置した一本の木が主役でした。 音で言うとトン、日本語で言うところの ”点” 的な存在。
今回は同じ ”点” でも具体的な文字構造の流れからの画面構図の作品。
Untitled, Mojave, CA, 1996
モハベに立ち寄った際に撮影したもの。これは貨物車ですが何と言いますか鉄のカタマリ感が良かったので撮影開始。継ぎはぎ溶接のディテール。映画に出て来る宇宙船みたいでしょ。 画面下に4つの穴が見られますがこれは軽量化の為の抜き穴。この抜き穴、漢字の ”点" の4つの点に見えませんか。このような流れからこの作品は構図を思案。
大体、この ”点” と言う漢字、初めて書いた時…これって?毛筆で書くと尚更 ツッコミたくなる字体であったこと、思い出します。 私は山を撮影する際 ”山” の文字構造が意識下にありますが、では他の言語が バックグラウンドの人はどうなんでしょうね。
つづく
古家 万
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掲載日: 2012年2月3日 0:30
ある域からシリーズ第6回目は こちら、
Lake Isabella-2, CA, 2000
Lake Isabella-2, CA, 2000(detail)
Lake Isabella-2, CA, 2000(detail)
音で言うとトン。日本語で言うところの点。 イメージ的には小鼓(こつづみ)音。
能については決して詳しいわけではありませんが方面から勉強させて頂いて います。
つづく
古家 万
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